商家「駒屋」の建造物

heimenzu

 

1.主屋(おもや)

木造平屋・一部二階 面積179.12㎡
文化10年(1813年)、七代当主の善蔵常政が隣地を購入したことで間口が4間から6間余りに広がったため、翌年に普請をおこなって建設されました。
安政元年(1854年)の大地震により大破したため、翌年に修繕をおこないました。

2.脇門(わきもん)

木造
明治末期から大正期にかけて、離れ座敷や茶室へ客人を招き入れるために建設されたものと考えられます。

3.離れ座敷(はなれざしき)

木造平屋 面積95.78㎡
明治末期から大正期にかけて、来客用に建設されたものと考えられます。
主屋と結ぶ渡り廊下も同時に造られ、西側に中庭を、東側に浴室、便所、洗い場を併設しています。

「離れ座敷」内部

「離れ座敷」内部

4.茶室(ちゃしつ)

木造平屋 面積22.86㎡
明治期に建設されたと考えられます。4畳半の茶室に3畳の水屋2間が付いています。

5.南土蔵(みなみどぞう)

土蔵造二階 面積71.42㎡
記録によれば、田村家では安永3年(1774年)と天明元年(1781年)に土蔵を新築しており、どちらかが南土蔵と考えられます。間口2間1尺、奥行5間で、敷地内の3棟の土蔵のうち、これだけが出入り口を南側に向けているため、間口が3間余であった頃の敷地形状に沿って建設されたものと判断できます。

6.中土蔵(なかどぞう)

土蔵造二階 面積82.70㎡
安政3年(1856年)に建設された土蔵です。すでに敷地幅が6間余あったので、幅2間半、奥行5間の規模とし、また品物を出し入れしやすいように出入り口を東側に設けたと考えられます。

7.北土蔵(きたどぞう)

土蔵造二階 面積139.12㎡
明治末期から大正期にかけて建設されたと考えられます。規模が大きく、1階に板床がなかったことから、家財道具や商品ではなく、作業用道具や資材などを収納していたと考えられます。

8.北倉(きたくら)

木造平屋 面積44.51㎡
嘉永3年(1850年)に現在の位置に建設されたことが知られており、さまざまな道具や資材の置き場として使われたと考えられます。(内部は非公開)