元禄2年(1689)に刊行された全4巻の道中記で、編者は浮世草子作者・俳諧師として著名な井原西鶴です。蝦夷地から壱岐・対馬に至るまでの道中を紹介しており、上段は各地の名所旧跡や伝説を記した地誌、下段は街道を中心とした道中図になっています。表題の「玉鉾」は「道」や「里」にかかる枕詞で、“全国の道中がひと目でわかる本”ということを意味しています。
一目玉鉾